早慶4割「AO・推薦」と高校受験
早稲田大学と慶應義塾大学の入試が変わりつつある。どちらも「一般・センター利用」の割合が下がり、4割強が「AO・推薦」になっている。
http://president.jp/articles/-/24158
この現実をふまえて、受験生やその保護者は、高校受験の志望校選びをどうすればよいのであろうか。結論から言えば「”ぎりぎり受験”は得策ではなく、余裕を持って入れる高校に入ろう。入学後、上位を狙える高校に入ろう」ということになろう。
今(2018年1月)の時期、受験生は試験直前の勉強に懸命である。出願について言えば、私立はほぼ出願先が決まったのに対して、都立はまだ変更できる。これまで高い目標を掲げて勉強してきた受験生や保護者にとって、ある意味、現実的にならなければいけない時期だ。がんばってきた生徒や保護者ほど、なかには辛い決断を迫られる人もいよう。
最新の模試の結果を見て、ギリギリ合格を狙うのか、余裕を持った志望校選びをするのか。ここで考慮に入れるべきが、早慶ですら4割が『AO/推薦』合格者であるという現実である。
有名私立大や人気学部の推薦基準は極めて高い。数年前の話であるが、例えば、理科大薬学部が明治学院高校に課した推薦合格基準は5段階評価で3年間平均4.2以上(全科目かどうかは聞き漏らしたが…)。4と5ばかりの成績を要求されている!全科目ならもちろん、主要科目だけにせよ、偏差値60以上の高校でこんな成績を取るのは至難のワザである。(明学高の場合、原則、全員が明学に進学できるので、やや緩みはあったようだが、それでも大変であることには違いあるまい)
とにかく、どの高校にせよ、有名大学の推薦を勝ち取るには平均4以上の評点を取らなければいけないと見てよい。だとすれば、大学進学を視野に入れた志望校選びは、その学校で上位を狙えるかどうかが重要な要素になるといえよう。
仲間内でいいと言われる高校に行きたいという中学生の気持ちはよく分かる。けれども、学校とはやりたい仕事に就く為の「way」であって「goal」ではない。
中高生なんてまだまだ若くて何でも夢がかなえられる年齢だ。志望校選びもここはちょっと距離を置いて、大局で判断してもらいたいと願っている。
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